昭和の香りが残る片頭型フェリー
Single-headed ferries with a nostalgic scent
 瀬戸内海、特に芸予諸島には多くの島が点在しています。その島々を結ぶフェリーはかつて片頭型の船が主流でした。片頭型というのは船首側のみにランプウエイがあるフェリーのことです。一方、船首・船尾両側にランプウエイがあり、操舵室(操舵装置)も前後にあるタイプは両頭型と呼ばれています。建造費用は片頭型の方が安くつくのですが、車を常にバックで乗せなければならなかったり、着岸時に回頭する必要があったりと、効率面では片頭型の方が悪いため、片頭型は徐々に減ってきました。
 まだ現役で活躍している片頭型フェリーもいますが、現在ではほぼ両頭型に置き換わっています。このコーナーではかつて全盛を風靡していた片頭型フェリーの懐かしい写真の中で1900年代に作られた500トン以下の船を集めてみました。付録として頁下部に2000年代に作られた船もご紹介しましょう。
 かなりの船が引退していることをご了承ください。船名は撮影時のものです。
 船名をクリックすると船の詳細をご覧いただけます。

 ★ タイプ別に分けてみました
  (タイプは私が勝手に作ったので他では通用しません。あしからず…)
 1.車両甲板野ざらしタイプ
 2.操舵室を船首近くに配置したので車両甲板に天井ができたタイプ
 3.操舵室は船首側だけだが船尾にもランプのある半片頭型タイプ
 4.これぞ渡し舟タイプの小型フェリー
 付録、2000年代に作られた片頭型フェリー
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 1.車両甲板野ざらしタイプ

 車両甲板が野ざらしのタイプです。
第一きりしま
第一きりしま
第二きりしま
第二きりしま
建造時は船首ランプだけでしたが、後に船尾にもランプを設けた船 第三きりしま
第三きりしま 左舷前
第五きりしま
第五きりしま
第八きりしま
第八きりしま
しんもじ8号
しんもじ8号 左舷前
 
2.操舵室を船首近くに配置したので車両甲板に天井ができたタイプ
 
 中型フェリーはだいたいこの形をしています。
第一いんのしま
第一いんのしま
第三青丸 (元、第三宮島を改造した船です)
第三青丸 前方
厳島
(旧)厳島
フェリー宮島
フェリー宮島 左舷前
みやじま丸 (写真は国鉄時代のものです)
国鉄時代のみやじま丸
ななうら丸
ななうら丸
せきぜん
せきぜん
第五こふじ
第五こふじ 左舷前
第八こふじ
第八こふじ
第三おおしま
第三おおしま 右舷
第十かんおん
第十かんおん 左舷前
幸運丸
幸運丸 右舷
めおん
めおん 左舷
めおん2
めおん2 前方より
第五かんおん
第五かんおん 右舷前
第拾八大福丸
第拾八大福丸 左舷
斜めのラインが昭和ですね〜。私の最も好きな形 フェリーびんご
フェリーびんご 左舷
元、フェリーびんご さんよう
さんよう 右舷前
第八おおしま
第八おおしま(協和汽船) 左舷前
第五愛媛
第五愛媛 右舷前方
フェリーみしま
フェリーみしま 右舷
せとしお
せとしお 1
第十親交丸
第十親交丸 右舷前
第十一かんおん
第十一かんおん 前方より
 
3.操舵室は船首側だけだが船尾にもランプのある半片頭型タイプ

 車の乗り降りが楽になっています。500トン以上のフェリーはこのタイプがほどんどです。
あいらんど
あいらんど 左舷前
第二十一金風呂丸
現在、笠岡〜金風呂航路の姿
ゴールドフェニックス
ゴールドフェニックス 左舷
フェリーてしま
フェリーてしま
 
4.これぞ渡し舟タイプの小型フェリー

 19トン以下クラスの小型フェリーたちです。
歌戸丸
歌戸丸
芸予
芸予
マリンスター5
マリンスター5 右舷
第五弓削丸
第五弓削丸
 
 付録、2000年代に作られた片頭型フェリー

 2000年代に入っても片頭型フェリーは作られています。1900年代に比べるとデザインが現代風になったような気がします。これからもずっと作り続けてほしいものです。
第二せきぜん
第二せきぜん 左舷
フェリー新大津島
フェリー新大津島
のしま7
のしま7 右舷前
 

 
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