電車接近灯あれこれ

 鉄道には色々と工夫された列車接近灯があります。単に接近のみを知らせる物、接近する列車の路線も表示する物、到着までの時間を表示する物、列車の種類を表示する物など様々です。広電では結構昔から接近灯が設置されていますが、機器の進歩により徐々に分かりやすいものに変わってきました。
 ここでは広電の電車接近灯をいくつかご紹介しましょう(全てではありません) 意外と種類が多いのに驚きます。広島に来られた際はぜひ、駅や電停で探してみてください。
 < 取り付け位置 >
 昔の電停にはほとんど屋根がありませんでした。駅名表示と接近灯はそれぞれポールに取り付けられていました(写真:上)
 最近はほとんどの電停に屋根と壁が設置され、駅名は壁に、接近灯は屋根に取り付けられるようになりました(写真:下)
旧十日電停
比治山下電停

 < 市内線 >
 市内線で以前から使われているタイプは、「行先表示」と「電車がきます」が縦に並んでいました。最近はホームの幅が広がったことから横並びの接近灯が増えてきました。接近した電車の行先が分かるようになっていますが、到着する順序まではわかりません。でも、乗りたい電車が近づいてきたことは分かりますから、十分役に立ちます。

全てが同じ方面行きの場合
・市内本線:銀山町→猿猴橋町、5系統:皆実町六丁目→的場町などは全て広島駅行です。
駅行き接近灯

・1系統、3系統:本通→県病院前は「宇品方面ゆき」となります(写真:上左、広電本社前止めや宇品二丁目止めもあるので「方面」となっています)
・新しい接近灯では「宇品」ではなく「広島港」となりました(写真:上右)
・下の2枚は9系統です。
宇品行き接近灯宇品行き接近灯
白島行き接近灯八丁堀行き接近灯

複数の系統が通る場合は行き先ごとに点灯します
・1系統:宇品行、2系統:己斐行、6系統:江波行、宮島線:宮島口行を表示できます。
・市内本線:稲荷町→紙屋町東
・どの電車が先に到着するかまでは分かりません。
・現在は「己斐」が「西広島」に変わったので「己」が「西」となっています。
複数系統接近灯複数系統接近灯

・1系統、3系統、7系統:広電本社前→本通(写真:左)
・市内本線:紙屋町西→十日市町(写真:右)
複数系統接近灯複数系統接近灯

・広島港→広大附属学校前までは1系統の広島駅行きと5系統の広島駅行きが通るため1と5の数字で表しています。
複数系統接近灯複数系統接近灯

 < 横川駅 >
 横川駅にはLED式の表示装置が設置してあり、電車の接近や先発・次発の案内、経由地の案内などが表示されます。
横川駅
横川駅接近横川駅接近

 < 宮島線 >
 宮島線は以前、宮島線専用の高床車と市内線から乗り入れの低床車が混在していましたので、床の高さで接近する電車を表していました。
 市内線に比べると表示はシンプルです。廿日市市役所前駅バスホームには単に「電車がきます」とだけ表示されています。これは上り・下りいずれかの電車が接近したことを伝えています。バスの運転士さんもこれを見て発車を調整しているようです(写真:右下)

廿日市市役所前駅の接近灯
宮島線接近灯宮島線接近灯
宮島線接近灯宮島線接近灯

< 電車情報表示装置 >
 一部電停には次に到着する電車の車両の種類や到着までの時間などの情報をフルカラー液晶パネルで提供できる案内装置が設置されています。2008年の実証実験後に本格稼働したものです。これに連動し電車進入を音声でも案内しており、大変便利になりました。
電車情報表示板電車情報表示板
電車情報表示板電車情報表示板