写真で見る広島 No.5
 

胡子大祭(えべっさん)

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 広島三大祭りの一つで、「えべっさん」の名で親しまれている「胡子大祭」は毎年広島地方に冬の訪れを告げる祭りで、11月18日〜20日の3日間開催されます。昔はこの頃雪が降っていたこともあるそうですが、近年はあまり寒くなくなりました。
 胡子神社は、1603年(慶長8年)、地元の人たちや長老が、藩主・福島正則に願い出て、高田郡吉田町から守護神の胡子神を誘致したのが始まりです。そこに商売の神様を祀って市を開き、物資の交流を盛んにしました。現在ではその市が発展し、商店街のほか近くに3つの百貨店(三越・天満屋・福屋)が建ち並ぶ商業の中心地の1つとなりました。この神社は広島市中区胡町、三越の裏手、胡街商店街(えびす通り)に位置します。
 この祭りはおかめの面や枡、大福張、大判小判、宝船七福神をあしらった竹製の熊手「こまざらえ」を買い求め、社殿で商売繁盛の祈願をしてもらいます。これを去年のものは、初詣の破魔矢のようにこの祭りの時取り替えます。最初は小さな物を買って、商売が大きくなるごとに1つずつ大きな物にしていくのです。近くの商店街のアーケードなどには露天が出て、30センチから3メートルという様々な大きさの「こまざらえ」が販売されます。
 胡子神社では、終始笑顔を絶やすことがない可愛らしいミス福娘さんが迎えてくれます。また、賽銭樽という大きな樽が登場し、たくさんの賽銭が入れられます。周辺の胡通り、中央通り、本通りではえびす講大売出しと称して色々な飾りを施し、「誓文払い」の大売り出しが行なわれます。